九十九の作り手  日本各地

 日本には古くから、付喪神(つくもかみ)という信仰がある。

長い年月を経て古くなった物に、神や霊魂などが宿るという観念で、

その物の扱い方により、宿る神は善にも悪にも振れるとされてきた。

つまり、人々は物に対してその物以上の尊敬の念があったのだろう。

物自体に意思が生まれるという観念は他にはなく、日本固有のものだ。

その観念は、古来より外から伝えられてきた技術を

独自に築き上げてきた「作り手」から生まれたのではないだろうか?

多くの製品が海外で生産されることを余儀なくされている昨今、

今でも尚、先代を継ぐ彼等、九十九の「意思」とその「意味」を今一度見直してみる。

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三十一・五

コテを熱し、素材を貼り付ける「コテ張り」の工程。 温度は水に漬けた時の音で聴き分ける。 一つ一つ違う模様を魅せる工芸品は作り手の人生のようなもの。 自分も意味ある、価値ある人生を送りたいと思う。  江戸べっ甲田中 田中淳功さん 東京都台東区  http://tanakabekko.jp  Date.2014.06.25