九十九の作り手  日本各地

 日本には古くから、付喪神(つくもかみ)という信仰がある。

長い年月を経て古くなった物に、神や霊魂などが宿るという観念で、

その物の扱い方により、宿る神は善にも悪にも振れるとされてきた。

つまり、人々は物に対してその物以上の尊敬の念があったのだろう。

物自体に意思が生まれるという観念は他にはなく、日本固有のものだ。

その観念は、古来より外から伝えられてきた技術を

独自に築き上げてきた「作り手」から生まれたのではないだろうか?

多くの製品が海外で生産されることを余儀なくされている昨今、

今でも尚、先代を継ぐ彼等、九十九の「意思」とその「意味」を今一度見直してみる。

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五十七

〜博多人形師〜 まず。物の価値は、物のクオリティーだけではない。 作品に表れるものは、その人の行動。 佇まい。姿勢。歩き方にも表れる。 その行動は、ものの考え方によって変化する。 生まれてから、何を見てどう感じ、どう考え判断するのか。 作品とは作り手そのもの。今なのである。 物の価値は、物のクオリティーだけではない。 ただ、人は自分の中に無いものには何も感じないのかもしれない。 心懸けせずとも、些細な刺激から一考できる感受性を持ちたい。 ファインダー越しに見る職人の手に包まれた表情。 そんなことを考えながら、人形を初めて綺麗だと感じた。  博多人形師 松尾 吉将さん  福岡県大野城市  http://hakatadollmatsuo.com  Date.2015.07.18